かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(92歳)と綿子さん(89歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

タグ:隠す

9月28日 日曜日

今日はかつおさんとゆうくんと三人で茂&綿の面会へ。
ゆうくんを連れて行くのは1か月ぶりだ。
きっと喜ぶだろう。

いぶきの森には2時前に着いた。
まずは4階、綿子さんのもとへ。
綿子さんはデイルームにいなかった。
部屋へ行くとお昼寝中だった。
起こそうか迷ったが、せっかくゆうくんを連れて来たことだしと起こすことに。
ゆうくんを連れて無かったら、これ幸いと帰っていただろう(笑)

「綿子さんこんにちは」と声をかけるとビクッとして起きた。
とても驚いたようだ。
しばらくかかったが状況を把握すると「来てくれたんか~」と言いながら起き上がろうとした。
が、なかなか起き上がれない。
ベッドの脇の落下防止の柵を両手でつかんで起きようとするが、それでもなかなか体を起こせない。
こういうところにも老化を感じる。
かつおさんが手伝って起こしてあげた。

今日のおやつは小豆とさつま芋の角切りが入った蒸しパンだ。
「うわ~」と喜んで食べ始めた。
が、半分くらい食べるとやめてしまった。
そしてそっとビニールにくるんで自分の脇に置いた。
「半分置いとくわ」と言うと止められるから黙って隠すように置いたのだ。
少しは知恵を縛ったようだが、騙されませんから。

「どうしたん?もういらんの?」

綿「えっ?いや~後で食べたいなと思うて」

「置いとくのはイカンていつも言うとるやろが。今、食べんのやったら持って帰るぞ」

綿「はぁ~。そしたら食べようか」

ため息をついている。
ため息をつきたいのはこっちやで。

で、このやり取り、実は2回くりかえした。
2回目もこそっと隠した。
いい加減にしろよ!
これが嫌だから先週はせんべい1枚やったんやで。
もうおやつ持って来るのやめようかしら。
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蒸しパン2個を食べ終えたタイミングでピーナッツせんべいを出した。

「これも食べる?」

綿「ええん?私コレ好きなんや~」

知ってますって。
だから持って来たんです。

綿「これ置いといて晩に食べるわ」

「だから!置いとくのはダメなんやって。今、食べんのなら持って帰るで」

綿「いや、でもみんな持っとるがな」

「それはルールを破っとる人やがな。そういう事をする人がおるから「食べ物を置いて帰らないでください」って掲示が増えとるんやで。うちは禁止されとることを破ることは出来んから。見つかってここを追い出されたら困るやろ」

綿「そうな」

明らかにテンションが下がった。
が、仕方ない。
これ何回も言うとるで。
こっちも言いたくないんやで。
いい加減理解してほしい。
毎回毎回、トライするなー!

結局綿子さんは渋々食べはじめた。
その間に洗面台が汚れていないかチェックしたりしていた。
花瓶の水を換えるので葉っぱなどが排水口に詰まってないかとか見ておかないと。
すると綿子さんがすかさずティッシュを1枚取り、せんべいを包み始めた。
急いでかつおさんに合図を送る。

「ばあさん!なにしよんや!」

綿「晩に食べるわ」

「イカンって言うたやろが!」

またも渋々食べ始めた。
で、結局2枚食べたところまでは確認したのだが、残りの1枚はティッシュに包んでポケットに入れたようだ。
ちょっと目を離した隙に。
あっという間になくなったし、ティッシュも消えたので間違いないと思う。

「全部食べたんか?」

綿「食べた」

嘘つけ!
そんな短時間で食べ終わる訳ないやんと思うが、わたしもかつおさんもこのやり取りに疲れていたのでポケットを探ることまではしなかった。
ティッシュに包んだせんべい1枚なら他人にあげることもしないだろう。
綿子さんがこっそり食べてのどに詰まらせたときは自業自得という事で…。

綿子さんはバレて取り上げられたら嫌だと思ったのか「そろそろ下におりんと。風呂に入らないかんから」と言い出した。
これはラッキー!
今日は早々に面会終了だ!
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とうもろこしを食べ終わるとみんなで外に散歩に出かけた。
ゆうくんをベビーカーに乗せ、それを綿子さんが押す。
外をこうやって歩くのは初めてのことだ。
綿子さん、とっても嬉しそうだ。

そしていつものコンビニへ。
4人で入るのはちょっと躊躇われる(なにせ狭いから)ので、わたしとゆうくんは先に公園へ。
ハルちゃんが綿子さんに付き添った。

公園でゆうくんを遊ばせていると買い物を終えた二人がやって来た。

「何買ったん?」

綿子さんの手元を見るとチョコスティックパン(6本入り)1袋とアーモンドチョコ(ポケットサイズ)1袋を握っていた。
マジ⁉
さっきとうもろこし食べたとこやん!
そんなに食べきれるわけないやん。
絶対施設に持って帰る気やろ。

ハルちゃんがこそっと「ヤバいとは思ったんやけどイカンってよう言えんかったんや」とわたしに言った。
まいったなぁ、どうしよう。
そう考えていると綿子さんがパンの袋を開けた。
するとパンが大好きなゆうくんが綿子さんのそばに寄っていく。

綿「コレ食べさせてもええ?」

「う~ん、パンは好きでよく食べるんやけど、チョコはまだ食べさせたことないんや。そしたらチョコの少ないとこをちょっとだけなら」

すると綿子さんがハルちゃんに1本渡した。
そしてわたしにもどうぞと1本くれた。
ハッキリ言って欲しくない。
けど少しでも減らさないと。
「ありがとう」と受け取り食べた。
多分ハルちゃんも同じ気持ちだろう。
結局6本入りのパンを大人3人で2本ずつ食べ、持ち帰る物をなくすことに成功したのだった。
アーモンドチョコはゆうくんが握ってもみもみしたタイミングでハルちゃんが取り上げ、バッグに隠した。
そう二人から(笑)
という事で無事回収できたのだった。
アーモンドチョコなんて危険極まりないもの。
ホントヒヤヒヤしたわ。

しばらく公園で日向ぼっこした後施設へ戻った。
4階まで送り届け、帰ろうとすると

綿「今日はありがとなぁ~」

と今生の別れのように泣いた。
今日はよっぽど嬉しかったのだろう。

ハルちゃん、ゆうくん今日はお付き合いありがとうございました。
またお願いね。

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黒田さんと話をしていたら畑田さんが書類を手にまたやって来た。

畑「今、綿子さんの記録を見たんだけど入所してから1㎏しか減ってないですね。なので極小でも栄養的には足りてるってことかな」

「やっぱりか!いえね、ここに入ってから全然痩せんなぁと思ってたんです。ここ数年、骨折して入院を何度も繰り返してたんですけど、入院したら痩せて戻ってきてたんですよ。それで家に戻ったら好き放題食べてぶくぶく太ってを繰り返してまして。なのでここに入る前は結構肥えてたんです。けど入ったらまた痩せると思ってたんですけどちっとも痩せんなぁと」

「けどご飯の量かなり少ないのに何で痩せんのやろ?」

「おかんの体が飢餓状態やと認識して栄養を取り込もうと必死で働いとるんやろか」

「毎週甘いものを持って来るのも良くないですかね?」

畑「いやいや、それは楽しみにしてるでしょうから止めないであげてくださいね」

「そうですね。とにかく食べ物への執着は凄く感じるんです。それこそ毎回のようにご飯は3口やって言うし、おやつも半分残して明日の楽しみに取っとくって言うし。このところ面会した時に外に散歩に行ってるんですけど、あの近くのコンビニに連れて行ってるんです。そこで好きなの買いなって。自分で選ぶのもいいかなって。それで近くの公園で食べさせるんですけど必ず半分残してここに持って帰るって言うんです」

畑「いやいやそれはダメです」

「そうでしょう。だからそれはダメだって言って聞かせるんですけど毎回言うんです。あっそれとコンビニで買い物してたら飴を買ってくれって。それを他人に配るつもりなんです。それは絶対にダメだって言うんですけど「いつも皆に貰っとるから返さないかんのや」って言うんですよ」

畑「そうなんですよ!食べ物を置いて帰るのは絶対に止めてくださいって何回も言ってるのにこそっと布団の下に隠したりして置いて帰る人がいるんですよ。飴なんか以ての外なのに。隠れて食べるからベッドで寝転んで食べるでしょ。危ない、危ない。ホント事故の元なのに。絶対に止めてくださいね」

「そうでしょ!ここ最近、食べ物を置いて帰らないでって貼り紙増えましたもんね。綿子さんには絶対ダメって言ってるんですけど毎回「置いとく」とか「貰ったから返さな」って言うんです」

畑「貰ってばかりでお返しをしなくてはって言うのは分かるんです。それって大事なことだし、いい事だとは思うんですけどやっぱり食べ物は危ないからダメなのよ」

要は一番悪いのは深く考えず食べ物を置いて帰る面会者ってことね。
やはりこれは徹底しないと!!

それにしてもご飯3口って嘘じゃなかったんだ…。
可哀そうに。
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昨日の続き

コンビニでまでいつものバトルを繰り広げることになるとは。
うんざりしてくる。

気を取り直して公園へ。
まずはプリンを食べ始めた綿子さん。
半分ほど食べると「これ持って帰って晩に食べるわ」と言い出した。

「いやいや、ケーキもあるし全部食べなよ。残したものは持って帰れんで」

綿「ほうなぁ」

仕方なくまたプリンを食べ始めた。
そしてシャルロットサンドを一つ食べ、もう一つは袋にしまった。

綿「これ、晩に食べるわ」

またか!
もうこのやり取り疲れたわ。

「そしたら絶対他の人にあげるなよ!」

綿「分かっとる」

シルバーカーの小物入れのところに入れ、上からタオルをかけて隠すようにした。
一応、食べ物の持ち込みはいけないことだと理解しているようだ。

「ここに入れたの忘れんといてよ。ちゃんと晩に食べるんやで」

綿「忘れへんわ。晩の楽しみやのに」

食べ物への執着はかなり強いので忘れないとは思うが、家にいた頃だって魚焼きグリルからいつ焼いたのかわからない魚が出てきたり、レンジに取り残された食品があったりしていたからちょっと心配だ。
とにかく他人にあげなければいいとしなくては。
もし忘れて日がたってから発見してそれを食べたとしても綿子さんなら大丈夫だろう。
胃腸も強靭だから。

それにしてもこの食べ物をめぐるバトル、いい加減にしてほしい。
ホント疲れる。
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