かつおさん家のボケボケ介護日記

はじめまして好子です。アラフィフの会社員です。 高齢の義両親・茂造さん(92歳)と綿子さん(89歳)の介護をする夫・かつおさんのサポートをしております。 ここにグチを吐き出しながら明るく頑張っていきたいと思います。

タグ:飴

ところで先日気付いたのだが、緒方さんの名前がない。
緒方さんと言えば綿子さんと仲が良くてこっそり飴やおやつをくれていた人だ。
以前、飴玉の入ったポーチを落してしまい、スタッフに見つかって怒られてたっけ。
あの緒方さんの名前が無くなっていた。
部屋の入り口のネームプレートにないのだ。
部屋を移動したのかと思って各部屋のプレートを見たがない。
この施設では1カ月ごとに靴を交換して洗う事になっているんだけど、交換したら日にちを記入する表がある。
そこに入居者の名前がずらーっと並んでいるのだが、そこにも緒方さんの名前は無かった。
やっぱり居ないよね。
車いすの方だったから家に戻ったとは思えないし、他の施設に移ったのだろうか?
それともひょっとして亡くなったのか?
けど元気そうだったのに。

ずっと気になっていたので綿子さんに聞いてみた。
ロビーや他の人がいる所ではちょっと聞きづらい。
この部屋ならデイルームからも一番遠いし他の人に聞かれることもないだろう。

「綿子さん、緒方さんどうしたん?居らんようになったやん」

綿「緒方?」

「綿子さんと仲の良かった人やん。車いすに乗っとってさ、時々飴くれよったやろ」

綿「私、他の人と話するの好きでないから仲のええ人はおらんのや」

はぁ?
話するのが好きでないだって!!
嘘つけ!!

結局綿子さんに尋ねても緒方さんのことは何も分からなかった。
あの『マサコ』さんのことも聞いてみたかったがやめた。

それにしても綿子さんは答えたくなくてとぼけているというよりは、本気で緒方さんと言う人など知らないといった感じだった。
すっかり忘れてしまっているようだ。
ここに入所してからの付き合いだから1年程度と短いからなのか?
茂造さんと一緒で古い事は覚えているけど直近の記憶は忘れていくのだろうか?
ちょっと怖い。
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そして4階、綿子さんのもとへ。

「今日も散歩に行くか!」

綿「おう!」

綿子さんとっても嬉しそうだ。

先週と同様コンビニへ。
で、またも店内をぐるぐるぐるぐる。
あれもこれも気になって仕方ない(笑)

ようやく選んだのはプリンだった。
それだけ?
物足りないのでは?

「それだけでええんか?」

綿「そしたらもう一つ貰おうか」

またも店内を徘徊する。
そして小さいカップケーキが10個ぐらい入った袋を手にした。

綿「これ、あそこに持って帰って・・・」

「他人にやるつもりやろが!それは買わん!」

渋々棚に戻し、結局シャルロットサンドを選んだのだった。

綿「あと飴が欲しいんや」

「それも他人にやろうと思うとるやろが!」

綿「持っとる人おるが。私、貰うばっかりで・・・」

「それはルールを破っとる人や。わしはそんなこと出来ん!施設のいう事聞かんで追い出されたら困るが」

ホント飴なんてとんでもない!
それにしても懲りないねぇ。
却下されるの分かっとるやろ。
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2月22日 土曜日

今日はかつおさんと二人で茂&綿の面会に行った。
ゆうくんを連れずに行くのは久しぶりだ。
綿子さんは「お~来てくれたんか~」とは言ってくれたが、やはりちよっとつまらなそうだ。
こちらもゆうくんがいたら話のネタを探さなくても場がもつので助かっていたんだけど、大きくなってきたら毎回連れてくるのは難しい。
徐々に間隔を開けていかないと。
今の時代、週1でもひ孫に会える方が珍しいんじゃないかなとも思う。

今日のおやつは来る直前にコンビニで買ったほっかほかのあんまんだ。
「美味しいわ~」と喜んでくれた。
やはり温かいと美味しさが倍増するのだろう。
おやつを食べていると綿子さんが思い出したように「そうや、かつおに会うたら言おうと思っとったんや」と言い出した。

「なんや?」

綿「頼みがあるんや。今度来るとき飴を一袋持って来てくれ」

「それは出来ん」

綿「いや、皆がお母さんにくれるんや。そやから私も皆に・・・」

「それはイカンっていつも言うとるやろが。みんなはイカンことしよるんや」

「そやで。食べ物は目の前で食べきるだけしか持って来ないでくださいってここの人から言われとるからな。置いて帰ることはできんのや」

綿「・・・・」

もうこのやり取り何度目やねん!
そりゃいつも貰ってばかりだから返したいって気持ちは分かるが、もしそれで事故が起きたらと思うとやっぱり持ってくるわけにはいかない。
こっそり持ち込む人は他人に配らずに自分だけで食べろよ!
そういう人もきっと痴呆なんだろう。
いくら禁止だと言っても危険だと言っても理解できないのだろう。
ホント困るなぁ。
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綿子さんの家を出て車に乗り込むまでには納屋を通り抜けるのだが、その時に言った一言がこれだ。

綿「かつお、納屋の扉はちゃんと閉めといてくれよ!」

ゲッ!
まだ言うか!!
どれだけ閉めることにこだわってんねん!
うんざりする。

そして綿子さんが出て行ったあと翔ちゃんはグチっていた。

「ばあさんに「翔ちゃんやと思わんかったわ~。ハルちゃんの旦那かと思たわ~」って10回以上言われたで!何回言うんや!で、何が言いたいんや。それ言うて誰が得するん?」

本当にくどいぐらいそのセリフを繰り返していた。
それを聞かされて翔ちゃんは気分がいいわけないじゃないか。
何度も聞かされるとますます気分が悪くなる。
何のためにそれ言うの?
意味が分からない。
これもボケから来ることなのか?

そしてかつおさんから聞いたのだが、朝、綿子さんを迎えに行き、車に乗せ、走り出した途端、綿子さんが買い物に連れて行けと言い出したそうだ。

「買い物?何を買うんや?夕方には施設に戻るのに買うてもしょうがないやろが」

綿「飴を買うんや」

「アホか!それはイカンっていつも言うとるやろが!」

綿「皆持っとるが」

「それはイカンことなんや!言う事きかんで追い出されたらどうするんや!」

いきなりバトルとなったそうだ。
ほんとに全然理解していない。
疲れるったらありゃしない。
次回の外出は当分先だな。
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会もお開きとなり麦さんも帰って行った。
わたしは洗い物をしたり片付けをしたりしていたので後からハルちゃんに聞いた話。

リビングのソファーに綿子さんとハルちゃんと翔ちゃんが居た時のことだ。
かつおさんは隣の畳の上でゴロンと横になってスマホをいじっていた。

ハルちゃん達が「施設に仲のええ人居るん?」とか「どんなことしよん?」などと話題を振ったそうだ。
すると綿子さんは「あそこではあんまり甘いものが食べられんのや。仲のええ人が5人くらい居るんやけど、みんなと居る時に飴とか分け合って食べたりしたいんやけどのぉ」と言い出したそうだ。

「でも食べ物の持ち込みは禁止されとるんやろ?」

綿「でも飴ちゃんくらい~~」

「いやいや、誤嚥も怖いし、人にあげてもし事故が起きたらどうするん」

そう言っていたらかつおさんが「なんや、飴が食べたいんか」と話に入ってきた。
それでハルちゃんが経緯を説明したら「それはアカン!今ここで食べるんやったらええけど」となり、かつおさんがわたしに飴あるかな?と聞きに来た。

今回お昼が多かったのでおやつは出さずにおこうと思い用意していなかった。
が、たしか家に黒飴があったはず。
綿子さんが入院後に綿子さん家から回収したものだ。
「ちょっと待っとって。取ってくるわ」
自宅に戻り飴を見つけ持って行こうとしているところにかつおさんが追いかけてきた。
ちょうどいいい、「これ持って行って。わたしちょっと洗濯物を取りこんでから行くわ」とかつおさんに飴を託した。

用を済ませてわたしが茂造家に戻るとリビングのテーブルの上に飴の袋が置いてあった。
袋ごと渡したのね。
かつおさんはまたも隣の部屋でゴロンと寝転がっている。
翔ちゃんもソファーでウトウトしていた。
綿子さんとハルちゃんはテレビのマジックのショーを見ていた。
わたしは大丈夫かなと思いながら座敷のテーブルの片付けをした。
ハルちゃんも手伝ってくれた。

しばらくするとリビングの方からガサガサと音が聞こえた。
もしかして⁈
急いでリビングへ行くと綿子さんが手にいっぱい飴を握っていたように見えた。
わたしの顔を見ると飴が見えないようにもう片方の手で包み込み、手をそっとテーブルの下に隠した。
目が泳いでいる。
情けねえ

どうしよう?
ハルちゃんと顔を見合わせた。
一旦座敷に戻りどうする?と打ち合わせ、とりあえずかつおさんに報告することにした。
かつおさんをそっと呼び出し今見たことを説明する。


「たぶん結構握りこんどるで」

「ほんまか!ホンマにばあさんは!!」

かつおさんはいきなりリビングへ行き

「ばあさん!アカンぞ!」

と叱りつけた。

綿「何がや」

「飴持って行くつもりやろが!イカンって言うたやろが」

綿「ちょっとくらいかまんやろが!」

「何を言うとんや!アホか!」

観念した綿子さんは飴をテーブルに放り投げた。
やれやれ。

それにしてもかつおさんだ。
いきなりお怒りモードでストレートに叱りつけるとは。
こっそり報告した意味が…。
もうちょっと上手いやり方ってものを考えて欲しい。

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